今年も例年の如く、年度末を伊豆で過ごした。新幹線を三島の駅で降りてまず最初に訪ねたのが、パートナーお気に入りのCrafts & Arts Shop iri (イーリ)。三嶋大社へ向かう途中、白滝公園の手前すぐのところにある。素敵なオーナーさんが温かく迎えて下さって、今年も話が弾む。ペンダントをゲット。変わらない風景やお店が、嬉しい。
ところが、その次に必ず寄るお店が閉店になっていた。昨年の本欄で紹介した、三嶋大社の脇にあるIwase-coffee。昨年の9月にお店を閉じられたようだ。薫り高いコーヒーとフレンチトーストは絶品だった。
今年はソメイヨシノも見逃した。2月にとてつもなく暖かい日があって、このぶんでは3月半ばには開花するのでは、などと予報されていたので期待していたのだが、寒の戻りが厳しくて咲き止まってしまったようだ。それでも、三嶋大社の白くて美しいヤマザクラが咲いていて、春を感じさせてくれた。
着いた日は、小雨が降っていた。イーリのオーナーさんから佐野美術館のチケットをいただいたので(ありがとうございました!)、陶芸家鹿児島睦さんの個展を見学した。動物や植物をモチーフにした器のほか、ファブリックや版画、パッケージデザインなど、多彩な作品群はどれも幻想的で美しい。なかでも、鹿児島さんの器を見て作家梨木香歩さんが書き下ろした絵本『蛇の棲む水たまり』を紹介したコーナーは、何とも秀逸。この絵本が欲しくなった。
伊豆2日目は土砂降り。仕方がないので、きょうは熱海のMOA美術館で半日過ごそう、ということにしたのだが、これが大間違い。熱海駅前は、世界中の観光客が集結したような混雑ぶり。とにかく美術館に逃げ込もうと、人混みをかき分けてMOA美術館行きのバス停に向かったら、なんと200メートルほどのバス待ちの行列。熱海滞留15分ほどで三島に撤収、みんなの図書館「あひる図書館」のあるレストラン「風土」で少々豪勢なランチを時間をかけてゆっくり味わい、食後にあひる図書館を表敬訪問した。そこで得た情報。『おまえうまそうだな』などの作品で知られる静岡県出身の絵本作家宮西達也さんの絵本原画を展示するギャラリー「TATSU'S GALLERY」が、三嶋大社の近くにあるそうだ。長年通っているが、恥ずかしながら寡聞にして知らなかった。隣にある絵本専門店「えほんやさん」には何度か足を運んだことがあるのだが。早速、翌日尋ねてみたが、閉まっていた。三島在住の宮西さんが三島にいらっしゃるときしか開いてないそうで、開いているときは大概いらっしゃるとのこと、楽しみができた。
楽しみと言えば、三嶋大社にほど近い桜川沿いの「水辺の文学碑」散歩道沿いに、小さなかわいらしいBook Cafeをみつけた。ginger books cafe 。見つけた日は定休日で閉まってた。あ~、残念。でも、もうひとつ楽しみが増えた。
お店のある公園の桜も見頃で、人影もまばらな平日の晴れの日を選んで、お店を開ける前に、1階の「ほんむすび」でレジャーシートを借りて、手作りのお弁当を食べた。
我が家の花たちも、早咲きのクリスマスローズを皮切りに、次々と咲いた。植えてから十数年、葉っぱしか茂らなかったプラムが、可憐な白い花を咲かせたのには驚いた。手入れもせず放置していたのを、去年初めて刈り込んだのが良かったのかも知れない。今は玄関先でチューリップがあでやかに咲き誇り、ウッドデッキでは苺がかわいらしい花をいっぱい咲かせている。
美しい春を堪能した。
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